執筆:ξ˚⊿˚)ξただのぎょー
参加・協力:慶應義塾大学ファンタジー研究会会員(こぶ、清水奈々佳、たられば、西澤碧海)
第一回(『一つの指輪:指輪物語TRPG』日本語版 webリプレイ)へのリンクはこちら
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◆プレセッション某日、ホビージャパンに勤める、大学の後輩であった友人から言われたのである。
「ただのさん、以前出した指輪物語TRPG、サプリメントが出るんですよ」
「おお、おめでとう!」
「それで、前回やったリプレイの続きお願いできませんか?」
「おお!?」
という彼の呼びかけにより、前回のプレイヤー4人と私が再びホビージャパン社に集まることとなった。
前回のセッションの様子はこちらに掲載されている。今回はその続きの話となる。
LM(ロアマスター):では第二話セッションを始めます。
一同:よろしくお願いします。
LM:よろしくお願いします。早速ですが今回のセッションに入る前に、前回の終わりに経験値の配布をしていませんのでまずはそこから。基本的に全てのプレイヤーはセッション終了時に3点の技能経験点と3点の冒険経験点を得ることができます。ビルボがフロドに魔法の武器を渡したようなのをシステム的に再現できるようになっている。
ロイド:あー、楽しい。
LM:指輪物語を再現するために作られているルールって感じですね。その独特のルールである幕間ですが、「各セッションごとに幕間を挟むように」と書いてある一方で、「原則として幕間は1週間以上必要とする」とも書いてある。今回の場合は「俺たちはオークを追うぞ!」って言ってるんだから1週間もゆっくりされては困る。
ロイド:すぐ出発しちゃうんで。
LM:なので今回、キャラクターの成長はできないとします。ただ実際のところ、今回与えた3点ずつの経験値だと成長はほとんどできないです。
フィンドール:そうですよね。
LM:このゲームは何回かセッションを重ねて経験値を貯めて、旅の途中で休憩できるところについたら、ガッツリ成長をやるっていう感じになるかなと思います。今日のセッションがうまく進めば裂け谷に行けるのかな。そうすれば育成できるという気がしますね。
イルムル:行けたらいいですね。
LM:できればそこで、みんなにキャラクターの育成までやってもらって終わると、前回のリプレイとは違うところがあっていいかなと思います。では今回のセッションに入りましょう。
ルール説明:1
冒険(セッション)と冒険の間が幕間である。今回のように幕間にふさわしい時間が取れないという場合に、PH(プレイヤーヒーロー)の成長を認めるかどうかというのはマスターの判断によるだろう。
ただ、あまりにも厳密にしてPHの成長が全くできないようでは本末転倒である。LMの判断で例えば成長は可能とするが、余暇活動はできないとするなどとしても良いだろう。

オークに行商の仲間を殺されて、なお旅を続ける人間、ローワン。
その旅の同行者であり、中つ国に潜む影の調査を命じられたエルフのフィンドール。
やはりそのオークに祖父を殺され、復讐を誓うドワーフのイルムル。
彼らが西方からの旅を経てブリー村の古旅籠『踊る小馬亭』に到着した、ある秋の宵のこと。居合わせた魔術使いガンダルフからくだんのオーク、『鋼の鬣(たてがみ)』を頭とした軍勢が北の荒野を東へ向かっているという情報を得たのだった。
その酒場にて、ビルボ・バギンズの物語に憧れてホビット庄を出てきたホビットのロイドを仲間に加え、一行は北へと向かう。
旅は続く。緑の道を北へ。そしてフォルンオストの廃墟付近で多くの軍勢が進軍しているのを発見すると同時に、彼らはそれを監視する野伏の娘、ヨレスと出会う。アンヌーミナスを監視し、北方を守る野伏たちに自らの目的を告げ、一行は彼らと共闘して多くの軍勢と対峙したのだった。戦いの末、軍勢の勢力を削ぐことには成功したものの、首魁たる『鋼の鬣』は強力で老獪なるオークである。その軍団の主力は東へと逃れた。
後を追うことを決意した一行に、野伏たちのリーダーは言う。今は若き族長アラゴルンはこの地に不在だが、その母であるギルラエンを訪ねに裂け谷に向かってはどうかと。
旅は続く。野伏のヨレスを案内に一行は東へ。彼らの前には彼方まで続く平原が広がり、そして蒼天の下に美しくも危険な霧降り山脈が横たわるのが見える。
一行を待ち受ける運命や如何に。
LM:野伏のリーダー、ヒアルインは言う。「その傷は癒してから行かれた方がよかろう。その間、オーク共の居場所はこちらで追っておこう」と。前回のセッションで怪我してますよね。
ローワン:めちゃめちゃ怪我してる。
LM:負傷状態の人は誰もいなかったですけども、耐久点はだいぶ減ってるはずです。君たちは一日遅れで追うことにしても構わないし、わずかな休憩の後すぐに追うことにしても構いません。どちらもメリットとデメリットはあります。
ロイド:「ローアン、どうするんですか。早く追わないとオークの軍勢がどんどん遠くに行っちゃうと思いますけど。あ、でも姉さんすごくボロボロですよね」
イルムル:「なかなかいい一撃もらっちゃったね」
フィンドール:耐久点どれくらいだっけ。
イルムル: 28点が残り6点まで減ってる。
ロイド:姉さん、鋼の鬣に22点持っていかれてるじゃないですか。
イルムル:「だが、あたいは行ける。行けるぜ、行けるよ、あたいは」
フィンドール:「お前が愚かでないなら一旦ここは休むべきだろう。それとも酒が脳まで回っちまったか」
イルムル:「うるさいエルフだね……だけど確かにこの怪我じゃ進軍も遅らせてしまうかもしれない。少しの休憩は必要か」
ローワン:「この状態で旅を続けるのは、あまり現実的ではない。みんな疲労も溜まっているだろうし、一日ここで休ませてもらうのがいいんじゃないか、と私は思うけれど」
フィンドール:「同感だ」
ロイド:「そうですね。そう言ってるローワン本人もこんなにボロボロですし」って言いながら怪我してるところをバーンって叩きます。
ローワン:「うわぁぁ!」
フィンドール:え、ローワンは耐久残り何点?
ローワン:えっと7です。最大値が22なので、15点ダメージ受けてる。
イルムル:休むしかあるまい!
LM:では君たちはその日、野伏たちの隠れ家で応急の手当を受けたと。
フィンドール:思ったよりボロボロだった。
ローワン:そうなんですよ。
LM/ヨレス:「そんな傷を負ってたら、普通は旅なんてもってのほかなんだけどね」と、野伏の娘のヨレスさんがイルムルの怪我を見て顔をしかめよう。
イルムル:「いやいや、今は急ぎの用があるじゃないか、あたいたちには」
LM/ヨレス:「頑丈な人ね」と言って肩をすくめて、包帯をペッと投げておきます。
イルムル:鎧を脱いで巻いてきます。「くっ、痛い痛い」
ロイド:「大将、僕もさっきの戦いで矢刺さっちゃったんですけど、こういうのってどうやって手当てすればいいんですか」
フィンドール:「薬草の持ち合わせがある。傷口に当てておけ。明日には治るだろう」
ロイド:「ありがとうございます。やっぱ旅慣れてるんですね」
フィンドール:「お前が生まれる前からずっと旅をしていたからな」
ロイド:「そっか、僕が生まれて1、2、3……28歳くらいだから、やっぱ大将ってすごいお年を召されてるというか。年上だったんですね」
フィンドール:「それほどでもない。これから向かうであろう裂け谷には、私よりも長く生きているエルフがいる」
ロイド:「ビルボから何回か話を聞いたことがあります。エルフの人がいっぱい住んでいる土地なんですよね」
フィンドール:「リンドンほどではないが、裂け谷にも多くのエルフがいるだろうな」
ロイド:「そうなんだ。楽しみだな」そういえば、耐久点ってどれぐらい回復するんでしょうか?
LM:大休憩扱いなので、耐久点は全快です。
ローワン:疲労点の回復は?
フィンドール:大休憩を一回取るごとに疲労点が1点回復。
ロイド:じゃあ、前回の疲労点から1点引いて、疲労点は2点になりました。
イルムル:0点になりました。
フィンドール:何点だっけ。
ロイド:4点じゃないですか? 馬がいない分(注:フィンドールのみ初期の財産点が低く、馬を保有していない)
フィンドール:あー、きっつ。
LM:このゲームの疲労はキツいですよね。
フィンドール:馬欲しいな。もらえたりするのかな?
LM:少なくともこの隠れ家には馬はないかな。では、食料や水なども分けてもらい、野伏たちの静かな見送りを背に、フォルンオストの東、北連丘へと踏み出すのだった。さて、旅に入る前に、北連丘に関する知識を有しているかどうか、判定してもらえますか。〈旅行〉でもいいよ。
ロイド:じゃあビルボから話を聞いていたかということで、〈知識〉で判定したいと思います。
LM:どうぞ。
ロイド:〈知識〉2で振ります、判定ダイスが7で技量ダイスが2、3で12。難易度15なので失敗です。「ビルボはこういう話してくれなくって知らなくってぇー、冒険の劇的なところ以外はあんまり興味なくってぇー」
フィンドール:自分は旅してるので、なにか見聞きしたことがあるかもしれないので〈知識〉で。
ロイド:もしかしたら100年前とかかもしれないですし、記憶に残っているかどうか。
フィンドール:〈知識〉は3、得意なので有利になって……判定ダイス7の技量ダイス5、1、1で14。難易度15だから失敗してしまった。惜しい。
イルムル:〈旅行〉で判定したい、じいさんたちから代々受け継いできた使い古された地図を使いながら、何か書いてないかなって見ています。
LM:どうぞ。
イルムル:〈旅行〉は3で得意。さらに『役に立つアイテム』の旅行用具を使うので技量ダイスは4個になります……判定ダイス3で技量ダイス6、4、4、1で18ですね。難易度15なので成功です。
ローワン:イルムルが成功したから気兼ねなく〈旅行〉で振ります。この辺に旅行したことがあるのかな……判定ダイス6で技量ダイス1なので7、失敗。「こんなところに来たことありません! 初めて来ました!」
ロイド:「ローワンも初めてなんですね。僕もここら辺は話にも聞いたことがなかったので」
ローワン:主に青の山脈周辺を歩いてきたという設定なので、北側にはあまり来ていないかもしれない。
イルムル:「やっぱりじいさんたちはよく旅をしてたんだな。いろんなところについて書いてあるよ、本当に」
ローワン:前回、街道間違ったのに。
ロイド:どんなに優れた地図があったとしても。読み方が間違っていれば使い物にならない。
LM:この先は急峻な丘陵と渓谷の並ぶ地域です。眺めれば全体的には丘なんだけども結構アップダウンが激しい。
かつては偉大なる王国の中心であったが、今やこの地は打ち捨てられ朽ち果てている。折れた塔や崩れかけた城壁が一面の草に埋もれているのだ。
動物たちの気配は濃い。野生の羊やウサギの気配はいくらでも感じられ、空には獲物を求めるハヤブサの姿もある。旅をして狩猟に困ることはないであろう。
だがこの地を行く人間は多くない。なぜなら、追い剥ぎや山賊がこの一帯を根城としているためだ。彼らは南のブリー村付近の街道でひと稼ぎして、この辺りに戻ってくのである。
◆旅路パート
LM:旅路ですが、オークを尾行しています。ただルールでは旅路の開始時に目的地を決めることになっているので“フォルンオストから東に7ヘクス進むまで”を今回の旅路とします。また今回は即出発しなかったので、最初の一日は必ず“強行軍”を行ってください。

ロイド:じゃあ旅の道筋を記録します。ここがフォルンオストで、東に7ヘクスですね。
LM:4ヘクス分、道が厳しい“暗黒の地”があって、3ヘクスは平坦な“無法の地”ですね。〈知識〉判定に成功して敵がいるとわかったので、後で襲撃等があったときに、あらかじめちゃんと警戒したということで、判定を有利にしてください。
ローワン:おー、ありがたい。
イルムル:ここら辺を根城にしてるやつがいると。
LM:そうそう。で、あと野伏のヨレスがついてきているんで、彼女は判定しませんが、連れているとボーナスがあります。
ロイド:あー、助かる。
LM:今回案内人は誰ですか?
ロイド:前回確か姉さんでしたよね。
ローワン:「案内してください」
イルムル:えっと、「ここら辺には、敵がいるようだよ」
ロイド:「動物しかいなさそうな場所なのに、そうなんですね」
LM:それ以外の役割、つまり狩猟、見張り、偵察のどれか一つにヨレスを連れて行くとボーナスが貰えます。ヨレスにどの役割を手伝ってもらうかを決めてもらって、そのイベントが来た場合は判定の際に技量ダイスを1個増やせます。
ロイド:前回は私が見張りでしたね、〈感知〉なら技量ダイス3個で振れます。
ローワン:フィンドールは前回確か狩猟役でしたよね。
フィンドール:狩猟役だったけど〈狩猟〉はろくに取ってない。
ロイド:じゃあヨレスに狩猟を手伝ってもらった方がいいのかな。
フィンドール:〈狩猟〉判定、そのままだと技量ダイス1個だから、手伝って欲しくはある。
ローワン:前回は偵察役をやってましたね。得意じゃないですけど、〈探検〉は2で『役に立つアイテム』のカンテラを持ってるから技量ダイス3個振れます。だからヨレスには狩猟を手伝ってもらうのがいい感じですかね。
フィンドール:いや、問題があってね。私の〈狩猟〉が1で、ボーナスで技量ダイス1個増えても結局2個なの。これだと成功したいとなると希望点を使うわけよ、多分ね。それなら別に《エルフの絶技》を使って魔法的成功に変えればいいかなって思って。そうするとヨレスには違うところを手伝ってもらった方が……
ローワン:フィンドール的には綺麗なお姉さんと一緒に狩猟したくないんですか?
フィンドール:したい。
一同:(笑)
フィンドール:したいけど、私の方が綺麗。
ローワン:エルフの自尊心入ってる(笑)
ロイド:私はそれでもヨレスに狩猟を手伝ってもうらうのがいいんじゃないかなと。成功の確率上がるのは単純にデカい。
LM:別に旅路の途中で手伝ってもらう内容を変えても構いませんよ。
ロイド:なんでも屋さんだ。
1日目
案内役:イルムル
狩猟役:フィンドール(+ヨレス)
見張り役:ロイド
偵察役:ローワン
LM:では1日目だけ強行軍で、そこからは普通に進めてください。
ロイド:はい。じゃあ、案内役からでしたっけ。「がんばれ、姉さーん!」
イルムル:いつも通り使い古された地図を使って〈旅行〉判定。「じいさんたち知識を貸してくれ!」
フィンドール:思いの外、疲労が重いことを知ったから、まじでちゃんとしよう。
ロイド:「頑張れー、この土地のことをわかってるのは姉さんしかいないんで」
イルムル:では判定行きます。〈旅行〉は得意で3、使い古された地図で技量ダイスを3個から4個にしてます。結果は……21で成功です。成功度アイコンはなし。
ローワン:この話って、秋でしたっけ。〈旅行〉判定に失敗した時、季節によって進み方に違いがあるんですよね。
LM:季節は秋です。秋と冬は旅路の進みが悪いですね。そして今回は強行軍なので、4ヘクス進んだところでイベントが発生します。主役の選定はダイスを振って……狩猟役。
ローワン:早速フィンドールの出番が。
ロイド:今日のご飯は大将にかかっています。
フィンドール:内容決定のためのダイスを振ろう……出目は2。
LM:「間違った選択」、判定に失敗すると主役は1点の影点を得るという内容。では、このあたりオークが進軍しているので……そうですね、彼らが野営したところで人とかを食った跡があって発見してしまった。
フィンドール:いやだなぁ……では〈狩猟〉で判定ですね、希望点どうしようかな。
ロイド:ヨレスさんがいらっしゃるじゃないですか。
フィンドール:ボーナスがあっても15を出さないといけない……無理でしょ。これは希望点を使おう。
ロイド:判断が早すぎる。
フィンドール:希望点を使って《エルフの絶技》の効果で判定を魔法的成功にします。
ローワン:NPCに手伝ってもらう意味が。
フィンドール:ちょっと張り切ったんですよ、きっと。
LM:そう、ちょっと横に女の人がいるから張り切った。
ロイド:大将そんなんだったっけ(笑)
フィンドール:いや、そんなんじゃないか。オークの野営の跡地を見つけて警戒したけど、ちゃんと獲物を狩ってきたということで。希望点1点使って魔法的成功にします。
ロイド:こんな序盤に。
LM:では影点はなく、旅したことで全員、疲労点を2点増加してください。
ロイド:大将、疲労点6点溜まってますけど、荷重点大丈夫ですか?
フィンドール:今は23/25。
ロイド:まずーい、あと2点。
LM:あとで〈旅行〉判定に成功すれば軽減できますよ。
フィンドール:〈旅行〉は取ってないので多分無理ですね。
ローワン:あれ、今疲労点が5点で、荷重点が15点あるから合計すると20、耐久点は22点しかないから……そろそろ何かを捨てなきゃいけない。
ロイド:ローワン、いらない武器持ってません? 武器2個あるんで、1個は捨てても大丈夫ですよ。
イルムル:まだ1個、そのうちもう1個も捨てて鼓舞マシーンになると(前回のセッションで戦闘中は主に“仲間を鼓舞する”という特殊な戦闘行動をとっていた)。
ロイド:全部捨てたら鼓舞マシーンです。
LM:ヨレスはどうします? 別の役割を手伝ってもらうことにしてもいいですよ。
ロイド:それだったら技量ダイス2個しかない偵察を手伝ってもらうのがいいでしょうか。
ローワン:こっちを手伝ってもらった方がいいのかもしれん。狩猟を横で見てたら、次から偵察ねっていきなりいわれるヨレス。
フィンドール:独りよがりの狩猟してフラれてしまった。ちょっとシュンとしてます。

案内役:イルムル
狩猟役:フィンドール
見張り役:ロイド
偵察役:ローワン(+ヨレス)
イルムル:では引き続き〈旅行〉判定します。さっきと同じ判定でいきます……24。
LM:では3ヘクス進んでちょうど目的地ですね。イベントは……4で見張り役が主役ですね。
ロイド:私だ……内容決定のダイス目は8。
LM:「近道」で、旅程の長さが1日分減少するという内容。
ロイド:もう着いてる(笑)
LM:もう着いてるんで、これに成功したら少し余裕を持って着いたということで、今回疲労点の増加はなしでいいことにしましょう。
ロイド:おー! 頑張ります! 見張り役ロイド・トゥック、〈感知〉3で振ります。難易度は15……出ない! 10しかないです。
LM:では皆さん疲労点を1点増加させてください。
ロイド:「こっちの道、ビルボの話では近道だって言ってたような気がしたんですけど、そんなでもなかったですね」
ローワン:「もういい思い出ないからやめようよ、近道」
LM:君たちが「近道」ばっかり振るから(笑)
ローワン:前回もほとんど「近道」を有効活用できなかったね。
LM:これで旅路は終了です。〈旅行〉判定を行って、自分の疲労点を軽減することができます。あと馬に乗っていると、その馬の活力値の分だけ疲労点を減少できます。
ロイド:馬に乗っているローワンがまず1点減少させて疲労点5になります。確か姉さんの馬は活力値2なので2点減少して……疲労点2点しか溜まってない。すごい。
ローワン:旅慣れてるな、ドワーフ。
ロイド:ロイドの馬は活力値1なので1点減少させて疲労点は4ですね……フィンドールは疲労点が7点もある(笑)
フィンドール:7点はやばい。判定ダイス1個だけで振って……6で〈旅行〉判定失敗。
ロイド:じゃあ私も〈旅行〉持ってないので判定ダイス1個だけで振ります……7で失敗。
ローワン:〈旅行〉は1あるので判定ダイス1個と技量ダイス1個で振ります……サウロンの目だ! 失敗。
イルムル:今回は地図が関係ないから、普通に〈旅行〉判定を技量ダイス3個で振ります。……10で失敗。あれ、全員失敗?
ロイド:「……ローワン、この道、前回に比べて過酷じゃありませんか? 冒険ってこんなに大変なんだ」
ローワン:「自分も知らなかった、それか、我々が旅行下手すぎるのか」
イルムル:イルムルもずっとドワーフの館にいたので……。
LM:実際、今回は街道じゃないんで、疲れるのは間違いないですね。
ローワン:これまでは行商人について歩いたりしてたから、基本的には街道を歩いていたはず。荒地を歩くのは得意じゃないから。
ロイド:「荒地を歩くだけじゃなくって、野盗への警戒もしなきゃいけないなんて。冒険って大変だ」
フィンドール:「これで学んだか? 小さき者よ」
ロイド:「そう言ってる大将もすごい疲弊してるじゃないですか」
フィンドール:まだ耐えてる。
ローワン:「やっぱりどうにかして馬を買った方が良かったんじゃないか」
フィンドール:「……エルフは無駄なものは持たん」
ローワン:今、すごい有用だと思うんだけど。
フィンドール:欲しいけどさ……。
ローワン:人間だって活力値2点くらいの馬欲しいもん。
ロイド:じゃあもう疲労困憊しながら目的地にたどり着きますか。
旅の途中、野伏のヨレスがふと足を止める。彼女は気づいたのだ。荒野を東へと向かう途中、前方を行くオークの進行方向がわずかに北へ向かっていることに。
ヨレスは珍しく感情を露わにするよう舌打ちをし、吐き捨てるように呟いた。「グラム山か……」

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……
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『一つの指輪:指輪物語TRPG 失われた王国の遺跡』Webリプレイ 第2話 へつづく
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執筆者
ξ˚⊿˚)ξ ただのぎょー
『小説家になろう』での執筆をつづけ、2022年8月に商業デビューした新鋭小説家。
物語の舞台となる世界の文化や、そこに生きる人々の各階級の流儀や風習などの描写の緻密さに定評がある。
代表作品
『モブ令嬢テサシア・ノーザランは理想の恋を追い求めない。』
『追放された公爵令嬢、ヴィルヘルミーナが幸せになるまで。』(上)(下)
『朱太后秘録1 私が妃だなんて聞いてませんが! 』



